自分の人生を振り返ってみると、運の良い時、悪い時というのは誰にもありますよね。
今回は、この「運」という事について考えてみたいと思います。
パナソニックの創立者である松下幸之助は「成功するかどうかは90%が運」だと、言っています。日本人として生まれたのも、この時代に生まれたのも、自分の意思ではない。たまたま偶然に、この国に、この時代に生まれてきた。生まれた家も、環境も、いわば運命であり、自分自身が決めたものではない。
確かにその通りですよね。
お金持ちの親元に生まれて、ずっとお金の苦労をせずに有名大学に行き、大企業に勤めて生涯安泰の人もいれば、その逆で貧困家庭に育ち、高校も行けずに生涯貧乏で終る人もいます。
生まれながらの障害で生涯を苦労する人、生まれてすぐに亡くなってしまう赤ちゃん、自然災害や不慮の事故で亡くなってしまう人など・・・
色々な要因で不幸な人生を背負ってしまう人たちは沢山います。
これらはすべて、運命であるので仕方が無いことなのでしょう。
人生って随分と不公平だなと思いますよね。
どう考えても、人間は平等ではないです。
もちろん、運命は人間の力で変えることは出来ませんので、それは受け入れざるを得ません。
松下幸之助は「成功するかどうかは90%が運」だと言ってはいますが、「残りの10パーセントが人間にとっては大切」と結論付けています。
「自分に与えられた人生を、自分なりに完成させるか、させないかという、大事な要素ほとんどは運命によって定められていますが、肝心なところは人間にまかせられている」とも言っています。
もちろん、人生において才能のある無しも運命によって決まるものですが、人生を成功させるかどうかは、才能以外の様々な多くの要素によって決まります。
運に関しても、受け止め方次第で考え方を変えることができます。
もちろん、最大の不幸(不運)は死んでしまうことですが、それ以外のことでしたら、背負った運命を良い方向に変えて、克服することができるのではないでしょうか。
私自信も今まで歩んできた人生の中で、運が悪かった、不幸だな・・と感じたことは何度もありました。
しかしながら、世の中にはもっともっと不幸で不運な人生を背負っておられる方々が沢山いらっしゃると思います。
人間は弱い動物ですので、
「何で自分ばかり、こんなに不運な思いをするのか」
と思ってしまいますよね。
そんな時というのは、自分より他にもっと不運な人が沢山いるなんて考えていません。
と言うより、自分のことだけで精一杯で考えている余裕がないのです。
世の中には運の良い人と悪い人が存在します。
それは、仕方が無い事実です。
しかし、人生すべて運が良い人というのは存在しないと思います。
人から見て運がいい人だと思っても、本人はそうではないかもしれません。
それに、「運が良い=幸せ」ではないと思います。
自分にとって不幸な出来事も、発想と考え方を工夫して、自分に起こった様々な出来事の中から運が良いと思われる部分を見つけ出しましょう。
そして、
変える事の出来ない90パーセントの運命以外の、人間に託された「残りの10パーセント」を努力によって克服していきましょう。
人間というのは、人のことを妬む生き物です。
妬むということは、他人と自分を常に比較しています。
出来る限り、この、「他人と自分を比較する」という考え方を削除しましょう。
自分には自分にしか出来ない生き方があります。
私個人も弱い人間なので、ともすると、他人と自分を比較しがちです。
努力によって不運な出来事を少しでも克服して、自分なりの幸せな道を見つけていきたいと思います。
最後に、
「一つの命が生まれる確立は、一億円の宝くじが100万回連続して当たる事に匹敵する」
これは、遺伝子工学の第一人者である筑波大学名誉教授の村上和雄先生の言葉です。
あなたも、私も、とんでもない確立を勝ち抜いて、たった一つの精子と、たった一つの卵子が結合して生まれてきました。
こんなに運が良いことは無いですよね。
こんなに幸運な我われですから、この先もきっと良いことがあるはずです。