前回もお話しましたが、現在現役で働いていらっしゃる方々にとっても、今後、益々高齢化社会は進んでいきますので、年金だけで生きてくのは難しい世の中になってきています。
それは誰もが考えていることでしょう。若いうちから老後のことを考えて、末永く働いていける環境作りや、いつまでも健康でいることの出来るライフスタイルを考えていかなければなりません。
そのためには、ただ単に会社の兵隊として働くのではなく、定年退職してからも世の中に役立つスキルというものを身に着けるように心がけることが大切だと思います。
長年働き続けて退職金を手にしても、年金が満額もらえる年齢まで切り崩していたら、あっという間に無くなってしまいます。
今の時代は子供以外に孫にもお金がかかります。
年金のもらえる時期も遅くなり、年金自体も下がってきます。
そして、行きつくところは下流老人。
下流老人とは、「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」ですが、下流老人に一番なりやすいのは「年収700万円世帯」だったという記事を読んだことがあります。
現役時代に有名外資系ホテルに勤めていた男性の話なのですが、長期間の海外勤務で手当も受け取っていたにもかかわらず、浪費が多く、まとまった貯蓄ができなかったうえに、退職後、妻が病気を患ってからは、ギリギリの生活を強いられるようになってしまったという話です。
バブル時期を経験してきた我々の年代というのは、少なからず、その恩恵を受けています。
どんな仕事でも一生懸命働き続けていれば、稼ぐことの出来る時代がありました。
ベンチャー企業で大儲けした若者も沢山いました。
しかし、今の時代は違います。
バブル期に贅沢を知ってしまった我々の世代は、自分が、まさか下流老人になるなどとは思ってもみないでしょう。
現役時代に中流以上だと思っていた人ほど、下流老人になってしまう可能性が高いのです。
下流老人にならないために必要なことは、
1.過去の経験やスキルを大事にしながらも、それらにとらわれ過ぎない。
2.常にポジティブな考え方や話をするように心がける。
3.頭を柔軟にして聞き上手になる。
4.自慢話をしない、見栄を張らない、年長風を吹かさないこと。
5.生涯にわたってお金を得ることの出来る、スキルを身に付けること。
この5点だと私は思います。
生き方としては、
「謙虚になること」
これに尽きます。
自分は現役時代に中流以上だった・・・と思っていても、今の世の中、老後に何が起こるか分かりません。
どんな仕事をやるにしても、自分よがりであったり、人まかせであったり、過去の仕事のプライドから、自分は命令する立場であると思っていたりしていたら、定年退職後に決して仕事につくことは出来ません。
50代のうちから、老後の準備をしましょう。
下流老人にならない為に、お互いに頑張りましょう。
人生はこの先、まだまだ長いです。